先日書いたクシムのライツ・オファリングに関する記事がなかなか頻繁にアクセスを頂いておりまして有難い限りなのですが、今後の動きに関する考察の部分で見直しておくべきことがありましたので、別記事を立てて修正しておきます。
先日の記事は見え消しにした上で、こちらの記事に誘導するように設定することとします。
カイカのライツ・オファリング後の値動きについて(修正版)
先日の記事にてカイカが行ったライツ・オファリングに関する値動きの考察を行いました。
今回のライツ・オファリングについては、新株予約権を市場で売買できることが特徴です。
そのため、市場で新株予約権を購入⇒権利行使⇒交付された株を即売却、で利ザヤを稼ぐプレーヤーが出てくるだろうという話をしました。
その話の中で、新株予約権約定⇒受け渡しまでのタイムラグ、新株予約権行使⇒新株交付のタイムラグが考慮できていなかったので、それを考慮した形で修正しました。
まず、タイムラグにはどのようなものがあるのかを考えてみます。
新株予約権は一般の株式と同じように市場に流通します。
新株予約権を購入しようとする人は市場で買付をして約定が必要となります。
そして一般の株式と同様に、約定日の2営業日後が受渡日になります。
なぜここで受渡日にこだわるかというと、新株予約権の受渡が完了していないと行使の申し込み自体が出来ないからです。
詳しくはこちらをご覧ください。
上記のように、受渡が未了である場合は権利行使が出来ないとのことです。
なので、新株予約権約定⇒新株予約権受渡してから権利行使の申し込みが出来ることになり、新株予約権約定⇒権利行使申し込みまでに2営業日のタイムラグが発生します。
そして、申し込みから権利行使手続きの処理までにもタイムラグがあることが同ページに次のように書かれています。
つまり、新株予約権の受渡があってから即権利行使の申し込みをしたとしても、手続きがされるのは翌営業日になってしまうということです。
ちなみに、手続き=株の交付だと思われますが、そこについての詳細は記載されておらず、これ以上の詳しいことはわかりませんでした。
上記をまとめますと、新株予約権約定⇒権利行使により得た株を売却までには、少なくとも3営業日のタイムラグが発生することがわかりました。
それを考慮したのが以下のグラフです。
緑色の線は【3営業日前の新株予約権終値】に【行使価額】を加えたものから【当日のカイカの終値】を引いたものです。
こちらが手続きタイムラグを考慮した利ザヤになります。
新株予約権の上場期間中の利ザヤは0~3円の間で推移していたという結果になりました。
おわりに
今回はクシムのライツ・オファリングについて考察した記事の修正版を書きました。
ライツは理解するのが難しいですね。
私は利ザヤ狙いで参加しようかと思っていたのですが、今回の分析結果を見て作戦の練りなおしかなと思っています。
なお、最後に注意点ですが、今回の手続きフローについてはあくまでもSBI証券に記載された手続き例を参考としたものです。
他の証券会社だと状況が違う可能性もありますので、ご注意ください。
また、上記の分析には各種手数料は未考慮ですので、その点もご注意ください。
それでは。
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[…] 黄色の線と青の線の差分が④にとっての利ザヤとなります。(2020年10月9日18:07修正。修正版はこちらの記事をご覧ください) […]
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