クシムには今まで何度か出入りさせてもらっていて比較的相性が良い銘柄なのですが、この度、ライツ・オファリングに参加することになりました。
本当は権利確定前に去るつもりだったんですが、思った以上に人気が無さすぎて権利行使することになってしまったというオチなのですが・・・。
後々振り返るためにも、経緯をまとめておきます。
当初の目論見
クシムがライツを公表してから、株価はS安を絡めながら大幅に下落しました。
これは同日に公表した決算が悪い印象過ぎた上にライツ実施が嫌忌されてのものでした。
振り返ってみれば、何でこんなタイミングでライツをやることにしたのだろうと疑問が残るタイミングですね。
決算前までは株価は好調だったので、多少強気になっていたのかもしれません。
その後、株価は800円台後半~900円台前半をウロウロ。
底が練られてきたなーというタイミングでinしてその後のプチ吹き上げは取ることができました。
これは良いトレードでした。
その次に入ったのは、10月22日です。
これは、その後の展開からみると非常にまずいタイミングでした。
10月27日が行使価額確定日だったのですが、クシムがライツを公表した際に想定していた行使価額からは大幅に後退した株価推移をしていました。
これは最後に何か対策をうってくるだろうと期待して入ったのですが、出てきたIRは株主優待の拡充(CAICAコイン)と株式会社ゼタントとの業務提携でした・・・。
・・・それじゃないやろ。
その後、株価は下がり続け、何とか信用で微益出しながら取得単価を下げたのですが、ついには権利確定日を迎えてしまいました。
もうこうなったら権利行使して、株価あがるの待つしかない、という現状です。
何で再inしたのか
最初のトレードでやめておけばよかったものをどうして再inしたのか。
それはあまりにも安くなっていたためです。
私が再inしたタイミングでの時価総額は約40億円でした。
ライツ公表直前の時価総額が約56億円ですから、かなりのプライスダウンです。
ライツ公表前=Q3決算公表前なので、現在の下落した株価は今期予想未達が織り込まれた数字だということでしょう。
Q3決算の私なりの評価は、Eラーニング事業は好調、インキュベーション事業は計画通り(と社長は言っているが懐疑的)、足を引っ張ったのはアカデミー事業という見立てです。
アカデミー事業の陥没はコロナの影響をもろに受けたことが原因ですが、7月からは月間黒字化しているとのことなので、Q4は多少持ち直すのではないかと淡い期待をしています。
しかしながら、CAICAがライツ終わった直後に強烈な下方修正出してきたので、CAICAと同じ手続きのライツを行っているクシムの信頼もかなり揺らいでしまっている、というのが現状かと思います。
今期予想の数字が達成できるかは正直なところかなり懐疑的ですが、それにしても現在の株価は下げすぎな気がします。
今日の終値ベースで時価総額は33億円にまでなりました。
権利落ちの価格が調整されて基準値が623円となっていますが、これは100%行使が達成された前提の数字だと思われます。
※(824終値*100+423行使価額*100)/200=623円?
このあたりがややこしいのですが、明日からの株価623円は100%行使を前提にした時価総額33億円(この場合、クシムは新株予約権行使により約16.8億円を取得)ラインになります。
現状のクシムの企業価値に16.8億円の追加資金に加わった状態で時価総額33億円というところがポイントです。
次に、クシムが想定している50%行使を前提とするのであれば、(824*100+423*50)/150=690円が時価総額33億円(この場合、クシムは新株予約権行使により約8.3億円を取得)ラインとなるのではないかと思います。
また、カイカの実績からすると行使割合が76%だったので、それを参考に75%行使を前提にすると、(824*100+423*75)/175=652円が時価総額33億円(この場合、クシムは新株予約権行使により約12.5億円を取得 ※50%行使・100%行使の数字から仮計算)ラインとなると思われます。
行使率によ希薄度が変わるので、実態がよくわからないですよね。
ただ言えるのは、カイカは時価総額100億円超え(本日終値時点で120億円)、向こうは赤字決算だけどクシムは黒字予想(最終的にはどうなるかわからないけど)、ということです。
現在の企業価値だけでも時価総額33億円は安いと思いますが、新株予約権行使による資金注入も見込んだ評価額ですからね。
破格な気がするんですけど、どうなんでしょう。
もしかして計算間違ってるのかな?
おわりに
今日はクシムのライツに参加することになった経緯をまとめました。
下記の記事でも書いたように、新株予約権が市場に流れると、行使→即売却により短期で利ザヤを稼ぐプレーヤーが現れ、売り圧が高まることが想定されます。
一方で、時価総額的にはもう十分下げていると思うので、これ以上下落するなら買っても良いという新規株主となるプレーヤーも一定程度現れるのではないかと思います。
それらの力関係でどのように転ぶのか。
はたしてカイカの二の舞を演じてしまうのか。
思わぬ形で長いお付き合いになりそうですが、引き続き経緯を見守りたいと思います。
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