アプリセールスランキングと売上げの関係
各種情報サイトによりアプリのセールスランキングは確認できるものの、実際に売上げがどのくらいあるのかは確認できません。
セールスランクの1位と5位ではランクとしては僅差ですが、実際にどれだけ売上げが異なるのかを把握することは難しいです。
そこで、セールスランキングと売上げの関係性を算出するために、様々な資料をもとに日本国内のセールスランクと売上げのプロット図を描いて、それの近似曲線を描いてみました。
これより求められた近似式を使うことで、入手できるセールスランキングから想定の売上げ規模を算出することができるようになり、各種アプリの売上げ比較が可能となります。
日本と海外のセールスランキング比較
日本のセールスランク1位とジャマイカのセールスランク1位では全く売上げが異なります。
いまや日本発でも世界中で売れているアプリがあるので、その比較をするためには、世界のセールスランクがどのくらい売上げに影響を与えるのかを把握する必要があります。
とはいえ、国内のセールスランクと売上げの関係に比べ、海外のそれは入手できる情報が少なすぎる上、各国別に上述のような近似曲線を作成するのはとても困難です。
そこで、ここでは簡易的に日本に比べた他国の市場規模(アプリの総売上)を比較して、求めた係数を使うことによって、日本と海外のセールスランクが売上げに及ぼす影響を比較できるようにしました。
例えば、日本のアプリ総売上が1000億円だとして、中国の総売上が2000億円だった場合、中国のランク1位は日本のランク1位の売上げの2倍になる、というような計算です。
appannieが提供しているモバイル市場年鑑の中に、日本を含む10カ国(中国・アメリカ・日本・韓国・イギリス・オーストラリア・タイ・ブラジル・インドネシア・インド)の2018年の消費支出がグラフで掲載されていたため、対象9カ国(日本以外)のグラフの読み取り値を日本の読み取り値で除したものを係数として採用しています。
なお、その他の国のセールスについては情報が見つけられなかったため、係数は対日本比で一律0.012としました。※上述の手法によるインドの係数は対日本比で0.015
AndroidとiOSのセールス比率について
これは非常に悩みました。
各種サイトでご確認頂ければわかると思いますが、同じアプリでもiOSとAndroidで全然ランクの振る舞い方が違うものがあるんですよね。
だからこのシェア比を間違えちゃうと結構な幅でずれてしまうというやっかいもの。
ただし、ここでやりたいのはあくまでもおおざっぱな想定売上げ額の算出ですので、細かいことは無視することにしました。
「Android iOS シェア」などで検索すると、いろいろと情報が出てきますが、世界的にみるとAndroidが圧倒的にシェアを占めている様子。
今回は世界で戦っているアプリの売上げを算出するのが目的なので、その比率はざっくりで、Android : iOS = 7 : 3 と設定しました。
使い方としては、iOSのランクで1位となった場合は、算出された想定売上げに0.3を掛けるということです。
日本だけ別にしようかとも思いましたが、めんどくさ・・・近年ではAndroidスマホのシェアが大きくなってきているようですので、日本も世界も上記の7:3を使用することにしました。
他社がパブリッシャーである場合の係数
アプリの中には、自社ではなく、開発のみを請け負って他社がパブリッシャーとなって展開しているものも多くあります。
これらについては、売上げがそのまま懐に入るわけでは無く、パブリッシャーががっつり持って行くことが考えられるので、係数として0.4を掛けています。
これもあくまでもざっくり算出するためのものなので根拠レスです。
推定売上げの使い方
今回算出した推定売上げは、世界各国で売上げを上げているアプリについて、横並びである程度の比較検討をするため、また1つのアプリについて継続的に定点観測をするために、つくったものです。
算出された数値は根拠レスの前提条件を使用しているものも多く、数値自体の精度は、全くもって保証できません。
そのことを踏まえた上で、ご覧頂ければ幸いです。
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