予測のおさらい
※想定売上げ(仮)の算出方法や使い方については、こちら
まずは営業利益の予測のおさらいから見ていきましょう。
2019.2Qの営業利益予測はこちらの記事で書きました。
2Q期間での推定売上が87.4億円と出ていたことを踏まえて、営業利益の予測として、上限、中間、下限の3段階で予測することとしました。予測したそれぞれの数字と先日KLab株式会社から出た決算は次の通りでした。
〇予測値
- 売上:87.4億円
- 広告宣伝費:5.0億円[上限]、7.5億円[中間]、7.5億円[下限]
- 原価販管費合計:25.0億円[上限]、25.0億円[中間]、30.0億円[下限]
- 使用料・手数料率:46.9%[上限]、49.0%[中間]、49.0%[下限]
- 損益分岐点:56.5億円[上限]、63.7億円[中間]、73.5億円[下限]
- 営業利益:16.4億円[上限]、12.1億円[中間]、7.1億円[下限]
〇決算値
- 売上:83.4億円
- 広告宣伝費:5.8億円
- 原価販管費合計:29.3億円
- 使用料・手数料率:47.0%
- 損益分岐点:66.2億円
- 営業利益:9.1億円
正直なところ、うーん、という結果でした。まず売上が想定よりも下回っていた。少しだけ予測値を上回ったところで着地するかなと思っていたのですが、予想に反して予測値に対してやや下振れする着地でした。KLabアプリは海外売上比率も高まっていることから、売り上げをあげている他国の通貨に比べて円高進行となったことも円換算の売上高減少に繋がった可能性もあります。
為替の影響を予測値に反映するのは結構めんどいので、推定売上を予測する際にある程度の為替リスクを盛り込んだ値とするなどの改善方法は考えないといけないかもしれないです。
次に営業利益算出のための各要素で比べてみます。
まず、広告宣伝費は決算値5.8億円ということで予測の中間に近い値でした。まがつのリリースがあったものの、vtuberコラボくらいしかやっていないので、そんなに宣伝費は高騰しませんでした。
使用料・手数料率は決算値で47.0%ということで、予測の上限値にニアリーな値でした。やはりオリジナルコンテンツのまがつの売り上げ寄与分、料率が下がっていることがわかりました。
気になるのは、原価販管費合計が思ったよりも高騰していた件です。下限の予測値として30.0億円をおいていたのですが、正直ここまでいく可能性は低いとたかをくくっていました。原価販管費が5億円伸びるということはそれを補うためにはおよそ10億円の売り上げ増が必要になるため (売上の約半分は使用料・利用料に取られるためです) 利益を出すためのハードルがかなり上がります。
今回の決算では、この原価販管費合計が想定よりも高かったせいで、営業利益が思ったほど伸びませんでした。2019.2Qはスクフェスやキャプ翼の周年イベントで高い売り上げを出していただけに、この結果は少々残念でした。正直なところ、予測した上限に近い値が出るのではと思っていました・・・。
固定費が高騰していたことを受けて、私は一旦KLabから身を引くことにしました。今後、テイクレやスクスタが爆発的ヒットをすればまた高利益体質になると思いますが、それだけに期待するのはいささかリスキーな状況となってた感があります。
3Qは今のところ2Qほどの売り上げは出せていないため、固定費が同等額で推移するようであれば、3Q決算はかなり厳しい戦いになることが想定されます。高利益を出すためには、テイクレかスクスタの早期リリースが待たれます!動画で明らかになった新規ipでもまた一山ありそうなので、引き続き監視は続けていこうと思います!
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