先日、日銀のETF貸付開始について記事にしましたが、あれから1週間経って実際の運用状況を確認してみようと思います。
大変残念な実態が明らかになっております・・・。
ETF貸付状況
早速ですが、日銀がETF貸付を始めてからの運用状況を見ていきましょう。
約定日
Trade Date | 新規貸付額(億円)
New Lending of ETFs |
2020/6/12 | 0 |
2020/6/15 | |
2020/6/16 | 2 |
2020/6/17 | 0 |
2020/6/18 | 0 |
上の表を見てもらうとわかる通り、なんと12日の運用開始からほとんど貸付が行われていません。
6月12,17,18日は0という数字が入っているので、おそらく1億円に満たない貸付があったのでしょうが、6月15日にいたっては0すら記載されていなかったので、全く貸付が無かったのだと思われます。
市場の流動性向上が目的だったはずですが、これでは一向に流動性向上は望めそうにありません。
金融機関等からしてみたら、今の時期に貸付をしてもらっても旨味がないという状況なんですかね。
同期間中の日銀のETF買入状況
参考までに、同期間中のETF買入状況がどうだったのか確認してみましょう。
約定日
Trade Date | ETF買入(億円) |
2020/6/12 | 1,013 |
2020/6/13 | 0 |
2020/6/14 | 0 |
2020/6/15 | 12 |
2020/6/16 | 12 |
2020/6/17 | 12 |
2020/6/18 | 1,013 |
おわかりでしょうか。
この1週間で2,000億円以上も買い入れが実施されています。
日銀が1,000億円級の買入を行うことがわかっていたら、ETF空売り需要が発生するわけないですよね。
そりゃ貸付も進みませんよ・・・。
本当に機能するんだろうか、この制度・・・。
おわりに
今日は日銀のETF貸付状況を見ていきました。
全く貸付は進んでおらず、一方で買入は相変わらず精力的に行われていて、貸付制度のこれからが少し心配になる結果でした。
貸し付けたETFを日銀がぱくっと食べちゃう構図になっているように見えて仕方ありません・・・。
日々の各銘柄の動きも観察しながら、このような大きな動きも引き続きチェックしていきたいなと思います。
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