【スカラ 4845】出資先・業務提携についてまとめ

企業分析

2021年一発目の記事になります。

今年もよろしくお願いいたします。

さて、新年一発目はやはり主力投資先であるスカラについて。

年があけてから、スカラの100%子会社であるスカラパートナーズに業務提携が続いています。

それをきっかけに、この機会に一度スカラやスカラグループが行っている出資や業務提携の相手方をまとめてみることにしました。

たくさんありすぎて大変そう・・・。

過去まで振り返りすぎると収集がつかないので、経営の指針となる中期経営計画「COMMIT5000」が公表された後(2019.8.14以降)に限定しますね。

出資・業務提携等の一覧

VALT JAPAN株式会社への出資

2019.11.15付リリースにて、就労困難者特化型HRシステム「NEXT HERO」を開発・運営するスタートアップであるVALT JAPAN株式会社へスカラパートナーズから出資を行ったことが公表されました。

このVALT JAPANですが、2020.12.2付で、日本商品特化型越境ECプラットフォーム「豌豆(ワンドウ)」を運営するインアゴーラ株式会社と業務提携を結んでいます。

この業務提携ですが、障がい者の就労支援・地方の特産品産業の担い手解消・日本文化の海外へのPRと、一石三鳥の良い提携ではないかと私は思っています。

このように技術や資源をもった会社同士が、お互いの利点を活かしながらお互いの不足している部分を補うことができると、新しい価値が生まれると思うので、この先どのように展開していくのか続報を楽しみにしています。

xID株式会社(当時:blockhive株式会社)との資本業務提携

2020.2.17付リリースにて、xID株式会社(当時の社名:blockhive株式会社)とスカラパートナーズが資本業務提携を行ったことが公表されました。

xID株式会社はこのブログでも度々紹介させて頂いているデジタルID及びブロックチェーン関連のソリューションを開発・提供する企業です。

私が投資先として一番期待している部分がここです。

現状では、まだスカラとxIDの業務提携の成果は業績としてあがってきていませんが、後で述べるシノケンとの業務提携の具体案にxIDのソリューションが明記されているなど、水面下での動きはありそうです。

また、スカラの100%子会社であるスカラコミュニケーションズが昨年末から提供している着信電話認証サービス「i-dentify」のページ内に「関連サービス」として「xID認証」と書かれており、ここにもxIDとの繋がりを読み解くことができます。

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ブランディングテクノロジー株式会社との業務提携・合弁会社設立

2020.4.30付リリースにて、中小企業・地方企業のデジタルマーケティング・デジタルシフトを支援するブランディングテクノロジーとスカラが業務提携を行い、さらには2020.8.26付リリースにて、合弁会社である株式会社ソーシャルスタジオを設立したことが公表されました。

ソーシャルスタジオの担う役割として、「あらゆる行政手続きのデジタル化」が掲げられています。

マーケティングノウハウがあるブランディングテクノロジーが入っていることにより、ただ技術的にデジタル化を推進するだけでなく、それをブランド化して地域の魅力を高めることにも繋げようという狙いだと思われます。

ソーシャルスタジオの手がけた案件ではないですが、加賀市なんかは行政デジタル化で上手くブランディングしている好例と言えるのではないでしょうか。

(ちなみに加賀市のデジタル化にはxID株式会社が関わっています。スカラとの仕事ではないようですが)

MyanCareへの出資

2020.6.3付リリースにて、ミャンマーに拠点を持つHealthTech企業であるMyanCareに対して、スカラが出資を行ったことが公表されました。

MyanCareは医師常勤のコールセンターやテキスト・ビデオチャット、電話等により診療が受けられるアプリをサービス提供している企業です。

スカラが中期経営計画で述べている海外進出の足がかり案件と位置づけられると思います。

スカラはこの出資を通じて、ミャンマーにおける遠隔医療推進を図るとともに、MyanCareユーザーのパーソナル・ヘルスケア・レコードをビッグデータ処理して分析することにより、スカラのクライアントである保険会社のミャンマーにおける事業展開に貢献することを見据えています。

国内にて繋がりのあるクライアントと共創してミャンマーにて事業展開しようという試みですね。

ミャンマーには、スカラの100%子会社であるスカラネクストが2018年12月にオフショア開発拠点としてマンダレー支店を開設しており、ここまで時間をかけながら事業展開するための環境を構築している様子が伺えます。

Ace社との合弁会社設立

2020.8.19付リリースにて、ミャンマー最大のIT企業であるAce社とスカラが合弁会社SCALA ACEを設立したことが公表されました。

こちらもミャンマー案件です。

SCALA ACEでは、ミャンマーにおける国家的な課題を解決するため、教育テック・ヘルステック・アグリテックの事業分野で貢献していくようです。

リリース中にある「国家戦略レベルのDX」という文言が、その市場の大きさを予感させます。

こちらも成果が出てくるのが楽しみな取り組みの一つです。

ちなみに、下の記事で書いたとおり、2020.9.28の株主総会で定款変更について可決されており、この提携の先を見据えたと思われる事業目的がいくつか追加されています。

以前に書いた定款変更に関する記事

Public dots & Company社との業務提携

2020.9.25付リリースにて、官民共創により新しい価値を生み出しているPublic dots & Company社とスカラが業務提携を行ったことが公表されました。

Public dots & Companyは創業者の伊藤さんが横浜市議経験者であることをはじめとして、主要メンバーが議員経験者や自治体とのプロジェクト経験者で固められています。

日本初の議員オンラインサロンの運営をしていたり、愛媛県にて都道府県として初のデジタル総合戦略を受託していたりと、地方自治体とのコネクションが強い企業です。

スカラはこの業務提携のリリースと共に、共創型DXプラットフォームシステム「CO-DO」の開発着手についても公表しており、今後このプラットフォーム上にて地方自治体とPdC社との共創プロジェクトを生み出していく計画だということです。

行政DXに向けた具体的なプロジェクトであり、今後の展開が楽しみな提携の一つです。

なお、PdC社とはこの提携の後の2020.11.9に、寄付受納を活用して従来の公募受発注とベクトルを逆にした逆公募プロポーザルサービスを開発したというリリースを出しています。

また、その第1弾としてイーデザイン損害保険が「より安全な交通環境・社会の実現」をテーマに自治体から企画を募集しています。

募集期間は2021.1.15まで、寄付対象の自治体は2021.2には決定するというスケジュールですので、こちらもどのような成果が出るのか興味深いです。

イーデザイン損害保険の第1弾案件は企業のCSRの色合いが強いものでしたが、実績を重ねていく中でもう少しビジネス色の強い案件が出てくると逆公募プロポーザルを利用した取り組みが盛り上がってくるのではないかと思っています。

この逆公募プロポーザルは上記の共創型DXプラットフォームシステム「CO-DO」にも組み込まれる予定だそうで、逆公募が一般に浸透すると「CO-DO」の活用機会も増えるという構造になっていることも楽しみなポイントです。

アデコ株式会社との業務提携

2020.9.30付リリースにて、人財サービス会社のアデコ株式会社とスカラパートナーズが業務提携を行うことが公表されました。

スカラパートナーズは地方移住支援サイト「Komforta」を運営していますが、アデコのテレワーク派遣サービスと連携することで、地方移住しながらもテレワークで東京の仕事が出来るという住まいと働き方の提案が出来るようになることを目指したものです。

withコロナの時代に即した働き方ですね。

株式会社シノケングループとの業務提携

2020.10.15付リリースにて、株式会社シノケングループとスカラが業務提携を行ったことが公表されました。

こちらは、不動産取引及びライフサポートサービスに関して、デジタルIDを活用し た業務支援システムの共同研究及び共同開発業務を行うための提携とのことです。

このリリースでは明確に「デジタルID」が根幹技術として明記されており、先に締結されているxIDとの資本業務提携を活用したプロジェクトであることがわかります。

スカラ社がハブとなり、シノケンとxIDを繋いでいる感じですね。

従来は紙ベースのやり取りが基本となっていた不動産取引について、デジタルIDやeシールの技術を用いて電子的に安全に行えるようにする展望が書かれており、不動産取引の煩雑さを体験している身としては早く実用化してほしいプロジェクトです。

なお、シノケングループが2020.11.18付でリリースしている中長期ビジョンの成長戦略の三本柱の一つとしてこの業務提携について書かれており、このことからもシノケングループがこのプロジェクトに力を入れていることが見て取れます。

株式会社マーケットエンタープライズとの業務提携

2020.11.13付のリリースにて、国内最大級のリユースプラットフォーム「おいくら」を運営する株式会社マーケットエンタープライズとスカラパートナーズが業務提携を行うことが公表されました。

スカラパートナーズは地方移住支援サイト「Komforta」を運営していますが、ユーザーが地方に引っ越す際に出てきた不要品を処分するにあたり、マーケットエンタープライズが運営する「おいくら」に送客するような連携ということです。

移住者にとっては移住の準備がスムーズになる、「おいくら」にとってはリユース品の仕入れのチャネルが増えるという関係性になっています。

引っ越しに伴う煩わしさが減るのはユーザーにとっては有り難いことだと思います。

アーキテクツ・スタジオ・ジャパン株式会社との業務提携及びSCSV1号投資事業有限責任組合による第三者割当増資の引受け

2020.12.7リリースにて、日本最大級の建築家ネットワークを活かし建築家と建設会社を結びつけプラットホームを構築し、顧客が望む住宅・商業施設等を供給するアーキテクツ・スタジオ・ジャパン株式会社(ASJ)とスカラが業務提携を行ったことが公表されました。

また、スカラの100%子会社である合同会社SCLキャピタルが運営するSCSV1号投資事業有限責任組合が、ASJから第三者割当増資の引受けを行っています。

この業務提携については、私にはまだ勝ち筋が見えない案件となっています。

現在、ASJの経営は決して良いとは言えない状況で、いかに経営の立て直しが図れるかが課題となっています。

その鍵となると考えられているプロジェクトが、ASJが展開しようとしているPROTO BANKです。

PROTO BANKは過去に建築した住宅の図面を再利用することにより、建築家によるプレタポルテ(高級既成住宅)市場を創出しようというものです。

オートクチュール(高級注文住宅)になると、コストが大きく膨らんでしまいますが、過去の図面を再利用したプレタポルテ(高級既成住宅)であれば、コスト・工期の圧縮が可能になります。

ハウスメーカーではなく建築家デザインの住宅を建てたい一方で、オートクチュールまでのコストは出せないという層の需要は必ずあると思います。

なので、需要を上手くサービスにマッチングできれば活路は開けると思いますが、果たして上手くいくのかどうか。

提携によるシナジーとして、多様な関係者の最適マッチングプラットフォームがあげられているので、スカラの手腕が問われる案件ですね。

引受けた株の総額は1億円弱なので仮にこけても致命傷にはならない一方で、建設市場は規模が大きく当てれば大きいので、何とか成功させてほしいと思っています。

株式会社スパイスアップ・ジャパンとの業務提携

2020.1.5付リリースにて、グローバルマインドセットを鍛える海外研修と国内研修の実施などの研修事業を中心に事業を展開する株式会社スパイスアップ・ジャパンとスカラパートナーズが業務提携を行うことが公表されました。

スカラパートナーズはワーケーション施設予約サイト「KomfortaWorkation」を運営していますが、提携するワーケーション施設の協力の元、変革マインドセット育成研修を提供するというものです。

第一回目として、石川県金沢市で『旅音』を営む株式会社こみんぐるの協力の元、コカ・コーラ ボトラーズジャパンビジネスサービス株式会社、ライオン株式会社、NECソリューションイノベータ株式会社の社員が参加することがあわせて公表されています。

提携ワーケーション施設が研修の場として活用されることにより施設の利用頻度が高まるので、施設側が「KomfortaWorkation」と提携したいという要望が高まる効果が期待されます。

株式会社みらいワークスとの業務提携

2020.1.6付リリースにて、人材サービス会社である株式会社みらいワークスとスカラパートナーズが業務提携を行うことが公表されました。

スカラパートナーズが運営する地方移住支援サービス「Komforta」とみらいワークスが運営する管理職・経営幹部の為の地方転職Webプラットフォーム「Glocal Mission Jobs」が連携することにより、「地方企業に幹部候補として転職し、地方で活躍する」という新しい働き方・暮らし方を提案するというものです。

こちらはアデコとの業務提携では派遣社員をユーザーとして仮定し、こちらの提携では幹部候補をユーザーとして仮定しています。

地方移住の需要が生まれそうなユーザーを個別に仮定し、それに見合った相手と業務提携を結んでいる様子が伺えますね。

株式会社クラスジャパン学園との業務提携

2020.1.8付リリースにて、自宅で学ぶ小・中学生のためのネットスクールを運営するクラスジャパン学園とスカラパートナーズが業務提携を行うことが公表されました。

スカラパートナーズは、地方移住支援サービスやワーケーション施設のポータルサイトを提供していますが、どこでも働ける・暮らせるだけでなく、どこでも「学べる」を新たに加えるための提携になります。

子どもを持つ家庭にとって、子どもの学校選択は、住む場所・働く場所を決定する大きな要因になります。

クラスジャパン学園は、映像授業を視聴した時間・問題の解答度を学校長の裁量により在籍学校での出席・成績評価として認定される文部科学省の制度を活用し、オンラインスクールを運営しており、このサービスと連携することで、「学ぶ場所」という制約から解放されるというメリットがあります。

住む場所・働く場所を決定する要因は様々ありますが、その一つである「子どもの教育の場」というハードルを取り除くことがこの提携の目的だと思われます。

おわりに

想定していたとおり、やはり大作になってしまいましたね・・・。

たくさんの業務提携や出資をしていますが、それぞれにきちんと目的が明確になっていることがわかります。

本当にたくさんの種を蒔いているので、それらがどのように育っていくのか楽しみですね。

また、間もなくソフトブレーンの売却資金約105億円が入るので、その使い道にも注目です。

様々な企業と「共創」を生み出していくスカラ。

今後の取り組みも楽しみにお付き合いしていきたいと思います。


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コメント

  1. ちょりす より:

    こんばんは
    Twitterで、以前Xidの中の人が上場を仄めかす言動がありましたが、Xidは今が勝負所で上場で一気に勝負にでる可能性は高いかなと思うのですが、そこについてどうお考えでしょうか?
    仮に上場したら、スカラに相当な恩恵がある大型IPOになるように思うのですが、、、

    • かびりおん より:

      コメントありがとうございます!
      気づくのが遅れて返信が遅くなってしまいすみません!

      私も中の人のtwitterは追いかけていまして、ほのめかしているような発言を見て浮き足立ったうちの一人です。
      xIDは今や時の会社ですから上場したら注目を集めると思いますが、上場するとしたらその時期やそもそも上場する意思があるのかは全く見当がつきません。
      govtechを進めるにあたっては、上場することが必ずしも良いこととは限らないですし。

      xIDが上場という選択肢をとらないとしても、現時点でxIDと資本業務提携を結んでいるのはスカラだけですし、シノケンとのプロジェクトを見る限り、両者の関係も悪くないようです。
      この限りにおいては、上場企業の中ではスカラに優位性があると思いますので、今後両者の共創からどのようなプロダクトが生み出されるのかを見守っていきたいと思っています。

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